画像:イメージ

Visualization of Natural Phenomena

*A’ Design Award (Italian Design Award) 2023 “Bronze”  Digital Parametric Design Category
Earthquake Research Institute, The University of Tokyo
Digital Art, Data Visualization
Visualization of infrasound at Yasur Volcano, Vanuatu
Creative Director / Design Researcher: Midori Yamazaki
Associate Professor: Mie Ichihara

Observation of infrasound generated by natural phenomena is attracting attention in Japan because natural disasters occur frequently. Infrasound cannot be heard and seen, but infrasound generated by volcanic eruptions, for example, can be transmitted far and can be observed from a safe distance in order to avoid disaster. In collaboration with the Earthquake Research Institute of the University of Tokyo, experimental artworks in which infrasound is visualized and made audible were created to stimulate the sixth sense, the ability to sense nature, which modern humans have lost.

地球が地震の時以外も休みなく動き続けて、世界に影響を及ぼしていることに、気付くことはありますか?実は研究者は、地球の動きを随時理解し、把握するために膨大な作業を行っています。火山噴火などの大きな天変地異については特に、目に見える事象が起こるのを待つだけでなく、目に見えない地球内部の様子を知るために計測して、データを検証し続けています。そして、インフラサウンド(超低周波音)を利用することも、数ある観測手法のひとつです。人間の耳では聞こえないし、もちろん見ることもできないのですが、このインフラサウンドは地震や噴火などの地球の動きによって発生して、その波動が遠くまで伝わります。私たちはそれを観測して地球に起こっていることの一部を推測できます。現在コラボレーションしている東京大学地震研究所 市原美恵准教授の専門分野は火山物理学で、火山の噴火機構やそれに伴う波動現象について研究をしています。

活動的な火山では、多様な振動現象が地震・地殻変動として観測されますが、噴火時にはその様子を知る重要な手がかりであるインフラサウンドも発生します。しかしまだそれに含まれる全ての情報を聞きとることができていないため、火山のインフラサウンドのフィールド観測とモデル実験を組み合わせて、その意味をより理解しようと試みています。聞こえない、見えない音のデータをとり、分析している研究者の技術力はすばらしいのですが、これを一般の人が理解するのはなかなか難しいものがあります。そこでデータを可視化・可聴化するという、実験的なデザインに取り組みました。