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Sixth Sense Media

“理想の波”を再現するデザイン

自然現象の直感的理解を誘発するメディアの創造 — 公益財団法人ハーモニック伊藤財団・文化芸術分野に対する助成

みなさんは見えないものが見えますか?すみません、怪談話ではなくて、私は、デザイナーは世の中が何となく感じていることを先に察知して、それを受け取りやすい形に変換している、と思うことがあります。たとえば広告の場合、影響力のあるコミュニケーションは時代の気分をうまく代弁していますよね。

こういうことを、まるで第六感みたいに自然にやってのける方もいますが、私は再現性が高い方法について考えます。その中で、誰でもできるシンプルな方法のひとつは、データをとることです。携帯の中に撮りためている気になったものリスト、スタバでふと聞こえた誰かの印象的な言葉、なぜか突然クオリティが落ちたブランドのビジュアルなどが、私のデータになります。それぞれひとつだけでは大きな意味を持たないけれど、たくさん集めて、整理して、考察すると、断片がひとつの形をつくっていることに気付きます。

地震・地殻変動などが起きた際に、その様子を知る重要な手がかりであるインフラサウンドも発生します。しかしまだそれに含まれる全ての情報を聞きとることができていないため、その意味をより理解しようと試みています。聞こえない、見えない音のデータをとり、分析している研究者の技術力はすばらしいのですが、これを一般の人が理解するのはなかなか難しいものがあります。そこでデータを可視化・可聴化するという、実験的なデザインに取り組みました。現代の人間を自然とより繋ぐことができたら、天気予報がない時代の人々が持っていたはずの“第六感”とも言える、地球を感じ取る機能を発揮して、危険を察知するだけでなく、普段の生活をより豊かにもできるかもしれません。